nami社会保障通信
社会保障政策(年金・医療・介護・生活保護・雇用・少子化対策)の解説や意見
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日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(3)
経済財政運営の中期方針「日本経済の進路と戦略~新たな「創造と成長」への道筋~(原案)」では、今後5年間のうち当初の2年間(2007年度及び2008年度(平成19年度及び20年度))を、新成長経済実現に向けた離陸期と位置付け、集中的に改革に取り組むとしています。
第31回(2006年12月26日)会議において提出された資料(案)にリンク先を変更し、内容の修正をしました。なお、「日本経済の進路と戦略」は、2007(平成19)年1月25日閣議決定しました。
労働市場改革(労働ビックバン)は、適材適所の人材配置等により生産性向上をもたらすものとして、成長力強化の施策の中に位置付けていますが、同時に、再チャレンジ支援、子育てフレンドリーな社会の構築にも資するものである、としています。
中期方針の中から労働市場改革、再チャレンジ支援策、社会保障(年金・医療・介護・生活保護)政策、少子化対策の具体的内容を抜粋しました。


3.「新成長経済」の実現に向けた戦略 ―新たな「創造と成長」への道筋(抜粋)

(1)潜在成長力を高めるための大胆な改革(とを抜粋)
()生産性向上への取組
1.ITとサービス産業の革新による生産性の向上
ITにより競争力の強化と中小企業の経営力の向上を促進するとともに、コンテンツ市場の拡大を図る。また、テレワーク人口の倍増を目指すなど、ITを活用した就業の機会の拡大を図る。 同時に、IT革新を支える次世代技術の展開を図るとともに、IT産業自身の国際競争力を強化するため、総合的な施策を推進する。
サービス産業について、健康・福祉、育児支援、観光・集客、コンテンツ、ビジネス支援、流通・物流の6分野に重点的に施策の展開を行うほか、サービス分野の革新に資する人材の育成やサービス統計の抜本的拡充を図り、生産性を抜本的に向上させる。

2. 労働市場の抜本的な制度改革や環境整備
複線型でフェアな働き方の実現により、働く人一人一人が働くことへの誇りや働きがいを感じられるようにするとともに、経済の活力を維持する

(1) 働き方へのニーズの多様化を踏まえた労働契約に関するルールの明確化、仕事と育児の両立、時間に縛られないホワイトカラーの働き方やテレワーク等の在宅勤務の普及など、関連制度の見直しや環境整備を進める。

(2) 円滑な職探しや転職を容易にするための環境を整備する。官民連携の下、職業紹介や人材育成・職業訓練の機能を強化する。

(3) パート労働者への社会保険の適用拡大を進めるとともに、正規・非正規間の賃金などにおける処遇の均衡を目指し、性・年齢や雇用形態にかかわらず、労働者が納得して働くことができるフェアな労働市場の実現を図る。
若者、女性、高齢者等に対し、それぞれのニーズに応じた就労支援を進める。

(4) 専門的・技術的分野の外国人労働者の受入れや適正な雇用管理の在り方等について検討を進める。

()成長の鍵を握る人材
一人一人が能力を最大限発揮できる社会の構築、産学連携による人材育成の強化、人材の国際競争力の強化を図る。
教育の質の向上を図り、2010年までに国際学力調査における世界トップレベルを目指す。産学双方向の人材流動化の促進、研究・技術人材の育成、健全性を確保した奨学金事業の充実等を図るとともに、高等教育の教育研究資金の確保と第三者評価に基づく重点投資を図る。
産学連携による実践的教育・訓練、地元企業技術者等を活用した理科授業やキャリア教育を推進するとともに、ものづくりに対する若者等の関心を高める。世界トップレベルの研究拠点の整備に向けて取り組むとともに、大学院教育の抜本的強化を図る。
質の高い留学生の確保に留意しつつ外国人留学生制度の充実を図るとともに、我が国とアジア等との若者レベルの人材交流を進める。また、優れた外国人研究者・技術者等の高度人材の受入れ拡大、研修・技能実習制度の見直し等を図る。

(2) 再チャレンジ可能な社会に向けて
1.長期デフレ等による就職難、経済的困窮等からの再チャレンジ
キャリアコンサルティング、能力開発などによる総合的な就職支援やキャリア教育の推進、新卒一括採用システムの見直し、雇用機会の確保を進めることにより、フリーターの常用雇用やニートの職業的自立を促進する。
有期労働契約を含めた労働契約全般に係るルールを明確化することや、パート労働者への社会保険の適用拡大などを進め、正規・非正規労働者間の均衡処遇を目指す。
多重債務の防止や相談充実等による救済に取り組むとともに、再チャレンジする起業家及び事業再生に取り組む中小企業者の資金調達への支援や不動産担保・個人保証に過度に依存しない融資を推進する。

2.機会の均等化
子育て、長期の離職、心身の障害、保護者の経済環境、配偶者からの暴力、犯罪被害、犯罪歴等、様々な事情・困難を抱える人が、就労や学習に積極的にチャレンジできるよう、相談、助言、訓練、指導、情報や学習機会の提供、テレワークの促進等の取組や関係諸機関の連携を強化する。

3.複線型社会の実現
人生の各段階における働き方、学び方、暮らし方について選択肢を多様化するため、高齢者・団塊世代の活躍の場や大学・専修学校等と地域の産業界等との連携による社会人の学び直しの機会の拡大、農林漁業への就業支援「人生二毛作」を始めとするUJIターンへの支援や二地域居住への支援等を推進する。

(3) 健全で安心できる社会に向けて
()持続可能で信頼できる社会保障制度の構築
1.社会保障の一体的改革
社会保障制度を持続可能なものとするため、これまでの制度改革の効果を検証しつつ、中長期的な展望に立って、改革努力を継続し、国民が負担可能な範囲となるよう制度全般にわたり不断の見直しを行う。また、雇用就業機会の確保や再チャレンジ支援策等により高齢者などの就業率の向上に努め、社会保障の支え手が増加する総合的な取組を強化する。社会保障のための安定的な財源を確保し、将来世代への負担の先送りをやめる。国民の利便の向上等の観点から、社会保障番号の導入も検討する。

2.年金
保険料納付実績や年金額の見込みを定期的に通知するねんきん定期便などにより給付と負担に関する情報提供を充実させ、親切で国民に分かりやすい制度を確立する。給付と負担に関する情報提供を充実させ、親切で国民に分かりやすい制度を確立する。被用者年金制度の一元化やパート労働者への社会保険の適用拡大を早期に実現する。基礎年金国庫負担割合については、平成16年改正法に基づき、所要の安定的な財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上で、2009年度までに、2分の1に引き上げる。
なお、新人口推計等の人口動向や将来的な経済動向等を踏まえ、年金財政の検証に早急に着手する。
年金制度の運営を再構築し、国民の信頼を回復するため、社会保険庁を廃止・解体し、その機能を6分割(厚生労働省、公的新法人、民間委託、地方厚生局、全国健康保険協会及び国税庁)する。年金の財政責任・管理責任は国が担う一方、その運営業務は新たな非公務員型の公的新法人を設けて担わせるとともに、第三者機関により業務を振り分けし、民間へのアウトソーシングを積極的に進めるほか、特に悪質な滞納者については、国税庁に委託して強制徴収を行うこととする。国や公的新法人の組織人員は必要最小限とし、一層の合理化・効率化を図る。

3.医療・介護
政策の重点を予防へと移し、生活習慣病対策や介護予防を進める。健康寿命の延伸を図るとともに、イノベーションを通じて病気や障害のある人も能力をフルに活用できるように支援を行うための新健康フロンティア戦略を推進する。
医療・介護サービスについては、地域の提供体制を整備するとともに、レセプトオンライン化など、サービスの質の維持向上を図りつつ、効率化等により供給コストを低減させていくための総合的な取組を計画的に推進する。
医療保険は、更なる改革が不可避であり、今後5年間の幅の中で、公的給付の内容・範囲及び負担と給付の在り方、診療報酬や薬剤費の在り方について見直す。
介護保険は、保険料負担が過度なものとならないよう、次期事業計画の開始が2009年度であることを念頭に置きつつ、公的給付の内容・範囲及び介護報酬の在り方についての見直す。

4.生活保護・障害者施策
生活保護については、自立支援を強化するとともに、低所得世帯の消費実態等を踏まえた生活扶助基準等の見直しを行う。
障害者については、その自立に向けた生活支援や職業的自立も視野に入れた就労支援を推進する。

()少子化対策の推進による子育てフレンドリーな社会の構築
出産前後や乳幼児期における経済的負担の軽減を含めた総合的な対策、産科医療・小児医療システムの充実等安心して出産・子育てができる環境の整備、放課後子どもプランや保育サービス等の地域の子育て支援の充実など、子どもの成長に応じた総合的な子育て支援を行う。
企業の子育て支援の促進、長時間労働の是正等従来の働き方を改革する。
子どもの生命や家族・地域の絆の大切さが共有されるよう、社会の意識改革に取り組む。税制面でも子育てを支援するための取組を進める。

()次代を担う子どもの育成
公教育の再生により、すべての子どもに質の高い教育を提供し、学力の向上を図るとともに、規範意識や情操を身につける方策を講ずる。家庭や地域の教育力を高め、社会全体として、地域ぐるみの教育の再生に取り組む。 いじめ問題への対応等に取り組むとともに、登下校時の安全対策や児童虐待の防止など、子どもの安全を確保する。
幼児教育の将来の無償化について歳入改革にあわせて財源、制度等の問題を総合的に検討しつつ、就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実するなど幼児教育の振興を図る。


参考資料
日本経済の進路と戦略

関連エントリー
日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(1)
日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(2)
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テーマ:政策 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント
残念ながら
初めまして.こんにちはです.

残念ながら是正する方向ではなく,下方に帳尻をあわせる方向だそうです.
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/seisaku/news/20061219k0000m020089000c.html
私も1児の父ですが,とても子育てする環境ではなくなってきたなというのが所感です.
【2006/12/19 07:00】 URL | はぎわら #6b3hmtic [ 編集]


>はぎわらさん
こんにちは。
「労働市場改革(労働ビックバン)は、適材適所の人材配置等により生産性向上をもたらすものとして、成長力強化の施策の中に位置付けていますが、同時に、再チャレンジ支援、子育てフレンドリーな社会の構築にも資するものである」という部分は、日本経済の進路と戦略の原案の枠外にちっちゃな字で書いてあったのですが、ほんまかいな?相反する政策ちゃうんと思ってエントリーでは、無理やり大きく書きました(笑
毎日新聞記事は、ブルーカラーの賃金カーブの是正(ホワイトカラーに関しては、ホワイトカラーエグゼンプションで賃金カーブの是正)なのかなとも思っているのですが、賃金制度の専門家の解説待ちです。
【2006/12/19 14:20】 URL | nami(管理人) #- [ 編集]


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社会保障社会保障(しゃかいほしょう、social security)とは、本来は個人的リスクである、老齢・病気・失業・障害などの生活上の問題について、貧困の予防や生活の安定などのため、社会的に所得移転を行い所得や医療を保障、社会サービスを給付すること、またはその制度を 保険ガイド【2007/02/08 10:22】

プロフィール

赤澤 波

Author:赤澤 波
社会保険労務士・Wikipedia年金分野編集者 
社会保障の理念は変動する社会の中で国民のセーフティネットを確立すること。
自由主義の社会福祉国家の社会保障政策を考えます。
詳細プロフィール(http://d.hatena.ne.jp/nami-a/about)

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