nami社会保障通信
社会保障政策(年金・医療・介護・生活保護・雇用・少子化対策)の解説や意見
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再チャレンジ支援総合プランを年内に取りまとめ
経済財政諮問会議(第26回2006年11月24日)に提出された2007(平成19)年度予算編成の基本方針(案)は、12月1日閣議決定しました。
活力に満ちたオープンな経済社会の構築に向けて、国際競争力の強化、地域活性化、「人財立国」の実現、再チャレンジ支援などを総合的に推進する。
また、健全で安心できる社会を実現するため、分かりやすく親切で信頼できる社会保障制度の構築、「子育てフレンドリーな社会」の構築、生活におけるリスクへの対処、豊かな生活に向けた環境整備に係る施策を推進する。
内容は、1.新成長経済に向けた改革の加速・深化、2.平成19 年度における財政健全化への基本的考え方、3.「創造と成長」に向けた予算の重点化・効率化、となっています。
平成19年度予算の社会保障費については、雇用保険制度の失業等給付に対する国庫負担の廃止を含めた在り方の見直し、雇用保険三事業の抜本的な見直し。生活保護の母子加算の見直し、生活保護制度に優先した所有不動産を担保とする資金の貸付。医療・介護サービスの質の維持向上を図りつつ、効率化等により供給コストを低減させていくための総合的な取組を計画的に推進するとしています。
また、創造と成長に向けた予算の重点化・効率化の中で、年内に再チャレンジ支援総合プラン(仮称)をとりまとめ支援策を総合的に推進するとしています。


「創造と成長」に向けた予算の重点化・効率化(抜粋)

1.活力に満ちたオープンな経済社会の構築
(1)成長力の強化

(2)再チャレンジ支援
国民一人一人がその能力や持ち味を十分発揮し、努力が報われ、勝ち組と負け組が固定化せず、働き方、学び方、暮らし方が多様で複線化している社会、すなわち、チャンスにあふれ、誰でも再チャレンジが可能な社会の実現を目指す。このため、年内にとりまとめる再チャレンジ支援総合プラン(仮称)に基づき、以下をはじめとする支援策を総合的に推進する。また、再チャレンジへの取組に対する内閣総理大臣による表彰制度を新たに設ける。

(1) 長期デフレ等による就職難、経済的困窮等からの脱却
キャリアコンサルティング、能力開発などによる総合的な就職支援、新卒一括採用システムの見直し、雇用機会の確保を進めることにより、フリーターの常用雇用やニートの職業的自立を促進する。また、パート労働者への社会保険の適用拡大などを進め、正規・非正規労働者間の均衡処遇を目指す。
多重債務の防止・救済に取り組むとともに、再チャレンジする起業家及び事業再生に取り組む中小企業者の資金調達への支援や不動産担保・個人保証に過度に依存しない融資を推進する。

(2) 機会の均等化
子育て、長期の離職、心身の障害、保護者の経済環境、犯罪歴等、様々な事情・困難を抱える人が、就労や学習に積極的にチャレンジできるよう、相談、助言、訓練、指導、情報や学習機会の提供、テレワークの促進等の取組や関係諸機関の連携を強化する。

(3) 複線型社会の実現
人生の各段階における働き方、学び方、暮らし方について選択肢を多様化するため、高齢者・団塊世代の活躍の場や社会人の学び直しの機会の拡大、農林漁業への就業支援人生二毛作参照)をはじめとするUJIターン(参照)への支援や二地域居住への支援等を推進する。

2 健全で安心できる社会の実現
(1) 社会保障制度の構築
人生のリスクに対するセーフティーネットとして、自立の精神を大切にし、分かりやすく、親切で信頼できる将来にわたり持続可能な社会保障制度を構築するため、社会保障の一体的改革を進める。

(1) 年金
被用者年金制度の一元化等に関する基本方針参照)に基づき、被用者年金制度の一元化を推進する。また、加入者に対し、保険料納付実績や年金額の見込みを定期的に通知するねんきん定期便を前倒して実施する。社会保険庁については、解体的出直しを行う。

(2) 医療、介護
健康寿命の延伸等を図るための新健康フロンティア戦略参照)の策定やがん対策基本法参照)に基づくがん対策の総合的・計画的な推進を図るとともに、医療サービスの質の向上や効率化に向けたIT化の推進、小児科・産科医療や救急医療の確保等地域医療提供体制の整備、療養病床の転換支援を含む地域ケア体制の整備等を進める。また、発達障害者に対する支援を推進する。

(2)子育てフレンドリーな社会の構築
人口減少社会の到来を踏まえ、出生率の低下傾向の反転に向け、国の基本政策として少子化対策を強力に推進し、子育てフレンドリーな社会を構築する。
このため、子ども・子育て応援プラン参照)、新しい少子化対策について参照PDF)等に基づき、出産前後や乳幼児期において経済的負担の軽減を含め総合的な対策を講ずるとともに、安心して子育てできる環境整備を図り、放課後子どもプランや保育サービス等地域の子育て支援を推進するなど、子どもの成長に応じた総合的な子育て支援を行う。
また、仕事と子育ての両立が可能となるよう、働き方の改革に取り組む。さらに、子育ての素晴らしさや家族の大切さが共有されるよう、社会全体の意識改革に取り組む。

(3)生活におけるリスクへの対処)

(4)豊かな生活に向けた環境整備
幼稚園・保育所の教育機能を強化するとともに、幼児教育の将来の無償化について歳入改革にあわせて財源、制度等の問題を総合的に検討しつつ、就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実するなど幼児教育の振興を図る。


参考資料
平成19 年度予算編成の基本方針

関連エントリー
再チャレンジ支援策-格差の固定化を防ぐ「底上げ」
再チャレンジ支援総合プランの内容
再チャレンジ支援寄附金税制の創設について

経済財政運営の中期方針解説
日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(1)
日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(2)
日本経済の進路と戦略 ~新たな「創造と成長」への道筋~(3)

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赤澤 波

Author:赤澤 波
社会保険労務士・Wikipedia年金分野編集者 
社会保障の理念は変動する社会の中で国民のセーフティネットを確立すること。
自由主義の社会福祉国家の社会保障政策を考えます。
詳細プロフィール(http://d.hatena.ne.jp/nami-a/about)

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