nami社会保障通信
社会保障政策(年金・医療・介護・生活保護・雇用・少子化対策)の解説や意見
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2006年版厚生労働白書を読む(8)-障害者雇用対策
2006(平成18)年版厚生労働白書の中から、「第1部第2章第3節 保健医療・生活支援」「第2部第6章第2節 障害者の雇用・就労支援と職業能力開発の充実」を中心に障害者雇用対策の課題をまとめました。
障害者基本計画に基づき、「重点施策実施5か年計画」が策定され、具体的な目標として、2008年度の雇用障害者数600,000人、2007年度までにハローワークの年間障害者就職件数30,000人にする。
また、働く意欲のある障害者が必ずしも働けていない状況にあることから、福祉施設から一般就労への移行や工賃水準の引上げなど障害者の就労支援を進める。
2006(平成18)年度上半期(4 月~9 月)の障害者の就職件数は、対前年同期比で17.9%増の21,652 件と大幅に増加しました。障害者の就労支援に関しては、職業安定局の福祉、教育等との連携による障害者の就労支援の推進推進に関する研究会で議論しています。


1.障害者の雇用状況
障害者の雇用状況ついては、ハローワークを通じた障害者の就職件数は2005年度には年間38,882(前年比8.4%増)と、3年連続高い伸びを示しており、また2005年6月1日現在、民間企業の実雇用率は1.49%と前年に比べて0.03%ポイント上昇している。しかし、有効求職者数は、14万7千人(2006年3月末現在)と依然として多数であり、雇用率達成企業の割合も42.1%にとどまるなど依然として厳しさが残っている。

最新資料  2006(平成18)年度における障害者の職業紹介状況
2006(平成18)年度の障害者の就職件数は、対前年同期比で13.1%増の43.987件と大幅に増加し初めて4万件を超え、過去最高の就職件数となり、新規求職申込件数も、対前年同期比6.2%増の103,637件となった。
近年、知的障害者及び精神障害者の就職件数の伸びが著しい傾向にある。産業別でみるとサービス業、製造業、卸売・小売業・飲食店、職業別では生産工程・労務の職業、事務的職業における就職件数が多い。
就職件数の増加要因
1.障害者の「働きたい」という意欲の高まり(新規求職件数の着実な伸び)
2.企業側の取組の拡大(雇用失業情勢の改善に伴う障害者雇用意欲の高まり、コンプライアンス・CSRの観点からの障害者雇用の取組の進捗、雇用率達成指導の強化への対応等)
3.ハローワークにおける取組の強化(就職件数などの目標設定・管理、トライアル雇用やジョブコーチ支援などの雇用支援策の積極活用、障害者就業・生活支援センターなどの関係機関との連携した支援の充実等)

民間企業の障害者の実雇用率は、1.52%
民間企業における2006(平成18)年6月1日の障害者雇用状況は、雇用数が前年に比べて5.5%(約1万5千人)増加し、約28万4千人。実雇用率が、前年に比べて0.03%ポイント上昇し、1.52%。法定雇用率達成企業割合が、前年に比べて1.3%ポイント上昇し、43.4%となったこと等、障害者雇用の着実な進展が見られる。しかし、中小企業の実雇用率は引き続き低い水準にあり、特に100~299人規模の企業においては、実雇用率(1.27%)が企業規模別で最も低くなっており、1,000人以上規模の企業においては、実雇用率は高い水準(1.69%)にあるものの、法定雇用率達成企業割合(36.9%)が企業規模別で最も低くなっている。

2.障害者の雇用の促進等に関する法律の一部改正(2005年6月)
(1)精神障害者雇用対策の強化
精神障害者に係る対策を充実強化するため、雇用されている精神障害者(精神障害者保健福祉手帳所持者)について、各企業の雇用率(実雇用率)に算定できることとなるとともに、障害者雇用納付金等の額の算定対象に加える。

(2)在宅就業障害者の支援
自宅等において就業する障害者の就業機会の確保等を支援するため、これらの障害者に直接、又は厚生労働大臣の登録を受けた在宅就業支援団体を介して業務を発注した事業主に対して、障害者雇用納付金制度において、特例調整金・特例報奨金の支給を行う。

(3)障害者福祉政策との連携
国及び地方公共団体は、障害者福祉施策(障害者自立支援法においても、福祉施設から一般就労への移行を進めるための事業として「就労移行支援事業」を創設しており、労働関係機関との連携の下、一般就労に向けた訓練、職場実習、就職後の定着支援等の就労支援を行う)との有機的な連携を図りつつ、障害者雇用促進施策を推進するよう努める

最新資料 【2007(平成19)年度新規事業】
若年コミュニケーション能力要支援者就職プログラム
若年者のうち、発達障害者等コミュニュケーション能力や対人関係に困難を抱えている者の就職を促進するため、こうした障害があることを早期に発見し、発達障害等の専門支援機関に誘導する。
また、ボーダーライン上の者や専門支援を希望しない者に対しては、ハローワーク等の一般相談窓口において、その特性に応じた適切な支援を提供する。
1.学校、ハローワーク等からの誘導
ハローワークから学校に対して発達障害に関する就労支援情報を提供するとともに、必要に応じて卒業前から専門的な職業相談等を実施する。また、ハローワークや若年層の就職支援機関においても、利用者のうちこうした障害がある者に気づき、専門機関へ誘導できる体制を整備する。
(1) 特別支援学校や地域のサポート校、定時制・通信制の学校等への情報提供
(2) 在学中の要支援者に対する専門的な就職支援の実施
2.ハローワーク等の一般相談窓口における適切な相談・支援の実施
若年層の多いハローワークの一般相談窓口に専門的な支援を行う相談員(就職チューター)を配置するとともに、発達障害者専門指導監を労働局で委嘱し、ハローワーク等の職員等に対して発達障害者の特性や相談スキルの向上を目的とした専門的な指導を行う

関係機関のチーム支援による福祉的就労から一般雇用への移行の促進
障害者の福祉から一般雇用への移行を促進するため、ハローワークが関係機関と連携して、障害者に対し一貫した個別支援を行うとともに、障害者を対象としたワンストップ機能を強化し、 雇用施策と福祉施策が連携した障害者支援を実施する。
1.障害者就労支援チームによる一貫した支援の実施
福祉施設等を利用する障害者のうち就職を希望する者を対象に、ハローワークが中心となって、当該福祉施設等の地域の支援関係者からなる就労支援チームを設置し、障害者一人ひとりの意欲、能力等に応じた個別の支援計画を作り、就職に向けた準備から職場定着まで一貫した支援を行う。
2.福祉施設等における訓練と事業所における実習の実施
福祉施設等において訓練を受けている障害者に、チームによる支援の中で、福祉施設等における訓練を継続させつつ事業所における実習を経験させる。
3.障害者を対象としたワンストップ機能の強化
全国47所のハローワークに、障害者雇用施策及び障害者福祉施策において提供される就労支援サービスについて一括して相談できる窓口を設置する。

3.法定雇用率制度
(1)法定雇用率達成指導の充実・強化
法定雇用率達成については、ハローワークにおいて、障害者の雇用率が著しく低い事業主に対して雇入れ計画の作成を命じ、計画が適正に実施されない場合には、勧告や企業名の公表を行うなどの指導を強化する。
民間企業について、中小企業で障害者を全く雇用していない企業や、実雇用率は一定水準あるものの不足数が多い大企業を、雇入れ計画の作成命令対象に加える(2006年度から)。国、地方公共団体及び特殊法人についても、各省庁の雇用状況を公表するとともに、各省庁・地方公共団体及び特殊法人等に対し障害者の更なる採用について勧奨する。

(2)障害者雇用納付金制度
障害者雇用納付金制度により、法定雇用率未達成の事業主(規模301人以上)から納付金を徴収し(不足数1人につき月額5万円)、一定水準を超えて障害者を雇用している事業主に対して、障害者雇用調整金、報奨金を支給するほか、施設、設備の改善等を行って障害者を雇い入れる事業主等に対して各種の助成金を支給している。
2005年度の法律の改正により、在宅就業障害者に直接又は在宅就業支援団体を介して仕事を発注する企業に対して、特例調整金・特例報奨金を支給する在宅就業障害者支援制度を創設。

4.職業リハビリテーションの充実
(1)地域障害者職業センター
専門的な職業リハビリテーションを実施する機関として、障害者職業カウンセラーがハローワークと密接な連携を図りながら、障害者に対する職業評価、職業指導、職業準備訓練、職業講習、職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援や事業主に対する障害者の雇用管理に関する相談、助言等の各種支援を行っている。
2005年10月から、精神障害者及び事業主に対する雇用支援を強化するため、主治医等の医療機関との連携の下、新規雇用、復職から雇用継続のそれぞれの段階における様々な支援ニーズに対する総合雇用支援を開始している。

(2)障害者就業・生活支援センター
身近な地域で雇用、保健、福祉、教育等の関係機関のネットワークを形成し、障害者に対する就業面及び日常生活上の相談支援を一体的に行う。
※2007(平成19)年度は、現在の110ヶ所から160ヶ所に拡充
障害者の就労支援に関しては、厚生労働省職業安定局の「福祉、教育等との連携による障害者の就労支援の推進推進に関する研究会」において議論しています。


6.障害者の職業能力開発
(1)一般の公共職業能力開発施設における受入れの促進
(2)障害者職業能力開発校における職業訓練
(3)地域の多様な民間機関等に委託して行う職業訓練
(4)IT技能付与のためのe-ラーニングによる遠隔教育訓練
(5)職業能力に関する啓発

参考資料
平成18年版 厚生労働白書
障害者基本計画 雇用・就業
障害者基本計画 重点施策実施5か年計画 雇用・就業の確保
障害者再チャレンジ支援策(首相官邸ホームページ)
厚生労働省ホームページ
障害者雇用対策基本方針
障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律(2005年6月)
厚生労働省 新規事業に関する事業評価書

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Author:赤澤 波
社会保険労務士・Wikipedia年金分野編集者 
社会保障の理念は変動する社会の中で国民のセーフティネットを確立すること。
自由主義の社会福祉国家の社会保障政策を考えます。
詳細プロフィール(http://d.hatena.ne.jp/nami-a/about)

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