nami社会保障通信
社会保障政策(年金・医療・介護・生活保護・雇用・少子化対策)の解説や意見
10 | 2017/11 | 12
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2006年版厚生労働白書を読む(1)-年金制度改革
2006年版(平成18年版)厚生労働白書の「第1部第2章第2節 老後の所得保障」「第2部第5章第3節 持続可能で安心できる年金制度の構築」を中心に年金制度改革の課題をまとめました。
2004年の年金制度改正時の2005年出生率の前提1.39に対し、実績が1.25となり、少子化がさらに進んだことで、国民の間に年金制度の持続性への不安が高まっている。
2006年12月に発表された新人口推計(中位推計)では、女性の生涯未婚率を23.5%に見直したことにより、合計特殊出生率を1.26に下方修正した結果、人口は2055年には8,993万人に減少します。
新人口推計を基準とする公的年金の給付水準の見通しに関する厚生労働省の試算では、約50年後の合計特殊出生率を中位推計の1.26とした場合、年金給付水準は51%台になりました。(参照
パート労働者への社会保険適用の拡大(→詳しくはこちら)及び被用者年金一元化法案(→詳しくはこちら)は、2007年通常国会へ提出されました。

1.2004年年金制度改正後の課題
(1)2004(平成16)年年金制度改正
保険料の引上げを極力抑制しつつ、将来の保険料負担の上限を設定して固定し、その保険料上限による収入の範囲内で給付水準を調整する。
改正の結果、年金給付費は、年金受給者の増大にもかかわらず、2025年まで対国民所得比で改正前とほぼ同じ12~13%の水準で推移すると見込まれている。
(1) 保険料水準固定方式の導入
(2) マクロ経済スライドの導入
(3) 基礎年金国庫負担割合の引上げ
(4) 積立金の活用

(2)少子化のさらなる進行
2004年改正においては、合計特殊出生率は2050年も中位推計(基準)で1.39となるとされ、20歳~64歳の現役世代の人口と65歳以上の高齢者の人口との比率は、2000年当時の3.6:1から、2025年には1.9:1に、2050年には1.4:1となると予想されていた。
新人口推計では、2055年には、1.3:1になると予想しています。
給付水準については、標準的な年金額の所得代替率(現役世代の平均手取り収入に対する新規裁定時の年金額の割合)が50%を上回る水準を確保するとしていた。
しかし、2005年の合計特殊出生率は、中位推計(基準)1.31を大きく下回る1.25であり、低位推計(少子化進行)の場合の給付水準については、2031年度以降所得代替率は46.4%となると試算されている。
合計特殊出生率の予想と実績
2005年 少子化改善1.33 基準1.31 実績1.25 少子化進行1.22
2050年 少子化改善1.52 基準1.39 実績 - 少子化進行1.10
2055年 少子化改善1.55 基準1.26 実績 - 少子化進行1.06(新人口推計により修正)

(3)基礎年金国庫負担割合の引上げ
2004年改正において、2007年度を目途に所要の安定した財源を確保する税制の抜本的な改革を行った上で、2009年度までに基礎年金国庫負担割合を3分の1から2分の1へ引き上げるという道筋を規定している。
この道筋に沿って、2005年度の国庫負担割合は3分の1に11/1,000を加えた割合(約34.4%)に単年度限りの措置として1,101億円を加算、さらに2006年度の国庫負担割合は3分の1に25/1,000を加えた割合(約35.8%)とした。
2007年度の国庫負担割合は3分の1に32/1,000を加えた割合(約36.5%)となりました。

(4)短時間労働者の適用拡大
短時間労働者への厚生年金の適用については、被用者としての年金保障を充実させる観点等から、社会経済の状況、短時間労働者が多く就業する企業への影響等に配慮しつつ、中立的な仕組みとなるよう、改正法の施行後5年を目途として総合的に検討を加え、必要な措置を講ずることとしている。

2.被用者年金制度の一元化
被用者年金制度の一元化は、年金制度の安定性を高めるとともに、民間、公務員を通じた公平性を確保することにより、公的年金全体に対する国民の信頼を高めることができる。
(1)これまでの経緯
1986年の制度改正により各被用者年金制度は共通の基礎年金制度に上乗せされる所得比例の2階部分となった。
1997年には日本鉄道共済組合、日本たばこ産業共済組合及び日本電信電話共済組合を、2002年には農林漁業団体職員共済組合を厚生年金に統合した。
2004年年金制度改正では、国家公務員共済組合と地方公務員等共済組合の財政単位の一元化を行った。

(2)今後の取組に向けて
2005年10月から「被用者年金制度の一元化等に関する関係省庁連絡会議」を開催し、12月に「被用者年金一元化に関する論点整理」を取りまとめた。
2006年1月には「被用者年金一元化等に関する政府・与党協議会」を設置、4月28日に、共済年金制度を厚生年金制度に合わせる方向を基本とした「被用者年金制度の一元化等に関する基本方針」を閣議決定した。


参考資料
平成18年版 厚生労働白書
2004(平成16)年年金制度改正のポイント
離婚時の年金分割制度
被用者年金制度の一元化等に関する基本方針について

関連エントリー
パートの社会保険加入拡大-新適用基準
被用者年金制度の一元化-年金制度改革

厚生労働白書2006解説
2006年版厚生労働白書を読む(2)-社会保険庁改革
2006年版厚生労働白書を読む(3)-少子化対策
2006年版厚生労働白書を読む(4)-生活保護制度改革
2006年版厚生労働白書を読む(5)-医療保険制度改革
2006年版厚生労働白書を読む(6)-医療提供体制改革
2006年版厚生労働白書を読む(7)-介護保険制度改革
2006年版厚生労働白書を読む(8)-障害者雇用対策

「骨太の方針2006」を読む(3)-社会保障改革
2007(平成19)年度予算編成の社会保障費(2)-医療・介護・年金・児童手当
スポンサーサイト

テーマ:年金 - ジャンル:政治・経済

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://akazawanami.blog73.fc2.com/tb.php/30-c56fa3e1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

赤澤 波

Author:赤澤 波
社会保険労務士・Wikipedia年金分野編集者 
社会保障の理念は変動する社会の中で国民のセーフティネットを確立すること。
自由主義の社会福祉国家の社会保障政策を考えます。
詳細プロフィール(http://d.hatena.ne.jp/nami-a/about)

全記事(数)表示

全タイトルを表示

Google フリー検索

Google

WWW検索 ブログ内検索

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント(コンパクト)

データ取得中...

最近のトラックバック

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

月別アーカイブ

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。